理学療法士として日々の業務に追われる中で、私自身も時に困難や悩みに直面してきました。しかし、そんな中でも「この仕事を選んで本当に良かった!」と心から感じ、私の人生を豊かにしてくれた数多くの瞬間があります。
この記事では、現役理学療法士である私「かたこりくん」が、これまでの経験を通して心から「良かった」と感動した8つの瞬間と、その背景にあるスキルや知識の計り知れない価値を深掘りしていきます。もし今、あなたがキャリアについて漠然とした悩みや不安を抱えているとしても、この素晴らしい職業が持つ本質的な魅力に改めて気づき、未来への希望に満ちた一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
理学療法士になって「本当に良かった」と心震えた8つの瞬間
理学療法士は、患者さんの身体機能の回復を支援するだけでなく、その方の人生そのものに深く寄り添い、変革を促す、非常に尊い仕事だと私は感じています。ここでは、理学療法士という道を選んで心から「良かった」と感動した、忘れられない瞬間を8つご紹介します。
1. 「大切な人を守る」確かな力

理学療法士のスキルは、職場だけの活動だけでなく、個人的な生活においても計り知れない意味を持ちます。「自分の大切な人がケガや病気になったとき、専門的なリハビリを行えるスキルがある」この事実は自分だけでなく、周囲の家族や友人にも安心感を与えます。
実際に、私の家族や友人が困難な状況に直面した際、リハビリを通じて回復への力になることができました。これは、理学療法士という職業が、単なる仕事の枠を超え、「大切な人を守れる」という強い使命感と、深い喜びを与えてくれることを示していると、強く感じています。
こちらはX(旧Twitter)で投稿した両親とのエピソードです。
他にも首痛・ストレートネックに悩む友人。仕事に悪影響が出て、何とかしたくて整体やカイロプラクティックなど通い、高いお金を払っていましたが、症状は変わらず。そんな時に「かたこり診てくれんか?」と訪ねてきて、2ヶ月のリハビリで姿勢・痛みは改善し、仕事や日常生活のパフォーマンスが回復・向上しました。
理学療法士として培った知識とスキルは、プロの現場だけでなく、私自身の「大切な家族・友人」を守り、その健やかな成長をサポートする確かな力となっています。この仕事を選んで本当に良かったと、心から感謝する瞬間です。
2. 命と未来を守る「医学的視点」が身についた

理学療法士として働く中で、私が最も強く実感するのは、「生きた医学知識」が身につくことの重要性です。単にリハビリテーションの技術を学ぶだけではありません。患者さんの身体のわずかな異常(バイタルサインの変化、リスク因子など)を早期に察知し、急変時の対応、そして「人が生きる上で必要不可欠な機能」を深く、実践的に学ぶことができました。
これは、教科書だけの知識習得に留まりません。日々の臨床経験を通じて、病状が不安定な急性期の患者さんから、回復期のリハビリテーションを集中して行う患者さんまで、幅広い対象者の身体機能の維持や改善に必要な専門的な知識と実践力を高めることができました。この深い医学的理解があるからこそ、私は患者さんの安全を守り、最適なリハビリを提供できる「命の守り手」になれたと感じています。
理学療法士としての知識とスキルは、病院や施設といった職場の中だけでなく、日常生活で予期せぬトラブルが起こった際にも、大きな力となることを実感しています。
もし、目の前で誰かが転倒して骨折した、スポーツ中にアキレス腱が切れた、あるいは熱中症で倒れてしまった、そんな一刻を争う場面に遭遇した時、医療従事者である私たちは、そうした緊急時に「最初の処置がどれほど重要か」を理解しています。落ち着いて状況を判断し、適切な応急処置を行うことで、その人の命や今後の回復に貢献できることができます。
3. 「なぜ動けない?」目に見えない「動きの真実」を解き明かす

理学療法士の仕事の醍醐味の一つは、人の姿勢や動作を「見て、分析する」能力が劇的に向上したことです。これは、単に「あの人は猫背だな」といった表面的な観察に終わらず、「なぜその姿勢になっているのか?」「その動きがどのような問題を引き起こしているのか?」を、体の構造や機能から深く掘り下げて理解できるようになりました。
歩行訓練や立ち上がり動作の介助など、具体的なリハビリテーションの中で、患者さんのわずかな体の変化も見逃さず、その根本的な原因を見つけ出す力は、まさに「目に見えない動きの真実を解き明かす」探偵のようです。この鋭い分析スキルがあるからこそ、私は患者さんの痛みの原因を特定し、より効果的なリハビリ計画を立てる上で不可欠な、私の専門性の核を築くことができたと実感しています。
私自身、整形外科の患者さんや、一般の方々の健康相談を受ける機会が多いため、姿勢・疼痛の改善に特化している理学療法士だと思っています。多少、知識の偏りがありますが、それも自分の得意なジャンルやスキルを強化するためには必要なことだと考えています。
4. 患者さんからの「ありがとう!」が心に響く

理学療法士は、患者さんの「痛み」や「体の悩み」に直接向き合い、解決策を提供できるプロフェッショナルです。患者さんが抱える課題を明確にし、その解決方法を示すことで、患者さんの生活の質を向上させる手助けができます。
時にはリハビリを拒否する患者さんや、ご家族からの過度な期待に応えるプレッシャーに直面することもありました。しかし、私の助言や治療によって患者さんの苦痛が和らぎ、諦めていた「できるようになる喜び」を取り戻し、そして「先生、ありがとう!」という感謝の言葉を受け取る瞬間は、なにものにも代えがたい喜びです。理学療法士という仕事は、単に身体的な回復を促すだけでなく、患者さんの心の不安を取り除き、安心感を与えることにも繋がると私は考えています。
5. 子どもの未来を育む喜び:老若男女とわずできる【運動評価スキル】

理学療法士の活躍の場は、病院や介護施設に限りません。児童福祉施設では、生まれつきの障害や後天的な事故による障害を持つ子どもたちが、自立した生活を送れるようサポートしています。
「子どもの運動評価ができる」というスキルは、幼少期から彼らの運動発達や能力アップに関わり、将来の可能性を広げる手助けができたことを意味します。日常生活動作の指導から、遊びを通じたリハビリテーションまで、私が関わることで、子どもたちが運動を楽しみ、社会性を育む姿は、理学療法士として計り知れない喜びをもたらしてくれました。
私自身、3人の子宝に恵まれ、現在長男は小学校1年生です。長男は運動やかけっこなど活発に遊ぶタイプで、日々その成長を頼もしく見守っています。
そんな日常の中で、私は理学療法士としての視点がいかに役立つかを痛感しています。例えば、子どもの「走り方」や、スマホ・ゲームに夢中になっている時の「姿勢」を見たとき、理学療法士だからこそ気づく注意点や、将来の体のトラブルを防ぐための改善方法を、すぐに伝えることができます。
さらに、理学療法士として重要な『発達学』の知識も、子育てに間違いなく活かせました。寝返りからハイハイ、お座り、つかまり立ち、そして一人で歩き出すまでの重要性や、それぞれに応じた自然な促し方を知っていることは、親として大きな安心感につながります。
6. 患者さんの人生の物語から学ぶ「私自身の成長」

患者さんとの関わりの中で、私は多くのことを学んでいます。それは、患者さんの「人生で学んだ知識」や「貴重な経験」を共有してもらうことで、私が経験できないような人生の知恵や感動的な話を聞き、人間としての深みを増すことができています。
これは、単なる医療知識の提供者としてだけでなく、「心と心をつなぐ技術」を磨くことにも通じると感じています。患者さん一人ひとりの「物語」に耳を傾け、その経験から学ぶことは、私の人間性を豊かにし、理学療法士としての「真の共感力」や「傾聴力」を実体験として育んでくれたと実感しています。
7. 信頼を築く「コミュニケーションスキル」

理学療法士の仕事では、患者さんやそのご家族だけでなく、医師、看護師、作業療法士、言語聴覚士、ケアマネジャーなど、多岐にわたる専門職との連携が不可欠です。このような環境で働く中で、私の「コミュニケーションスキル」は飛躍的に向上しました。
私は、複雑な医療情報を分かりやすく伝えたり、患者さんの感情に深く寄り添いながら適切な言葉を選ぶ「言葉の力」を磨くことができました。また、チーム内で情報を共有し、協力して目標達成を目指す過程で、論理的思考力や、複数の案件を同時に進めるプロジェクトマネジメント能力も自然と養われたと確信しています。
8. 運動・ストレッチ指導・健康教室で広がった活躍の場

理学療法士として、リハビリテーションを通じて「ストレッチや運動のコツ」について圧倒的な専門知識を持つようになりました。この知識は、患者さんの身体機能の維持・向上に役立つだけでなく、一般の方々が誤った運動方法を行っている場合に、適切な指導を行い、注意を促し、正しい方法へと導くことができました。
スポーツ外傷の予防から、日常生活における健康維持まで、私の専門性は広範囲に応用可能です。地域住民向けの健康講座や介護予防の体操指導など、健康を「デザインする」専門家として、社会の多様なニーズに応える無限の活躍の場が広がっていることを実感しています。
私はSNSを通じて、2024年11月29日、なんと「サンクチュアリ出版トークイベント」に登壇することができました。これはSNSを発信していたからこそいただいた、とても貴重な機会でした。

イベントに向けて、数多くの方々から温かい応援のメッセージをいただき、その一つ一つが私の大きな力となりました。当日は、大勢の参加者の前で自分の経験や想いを語ることができ、私の人生に深く刻まれる一日となりました。
この経験は、自身のスキルやこれまでの活動に対する大きな自信につながりました。そして、この自信が、今後のさらなる自己成長へと繋がることを確信しています。SNSを通じた発信が、私にこんなにも素晴らしい「人生の転機」をもたらしてくれるとは、夢にも思っていませんでした。
実際のトークイベントの内容はこちらからお試し視聴できます↓
https://note.com/sanctuary_event/n/n440ee92df988
https://sanctuarybooks.jp/event_doga_shop/detail.html?id=766
まとめ:『理学療法士』という選択が、私の人生を豊かにした
理学療法士という仕事は、時に困難やプレッシャーを伴うこともありました。しかし、患者さんの回復に貢献し、彼らの人生に深く寄り添うことで得られる喜びは、何物にも代えがたいものです。
もし、あなたが現在の職場でこれらの「良かったこと」を十分に実感できていないと感じるなら、それは環境を変えることで、あなたの情熱が再び輝き、スキルが最大限に活かされる場所が必ず見つかるというサインかもしれません。
あなたの専門性と経験は、常に社会に求められています。 この記事が、あなたが理学療法士として「もっと私らしく輝く」未来を考えるきっかけとなれば幸いです。
