初めまして。超かたこりくんと申します。
現役の理学療法士です。これまで、急性期・回復期・外来リハ・訪問リハ・国体選手サポートなどの業務に携わり、現在は、外来リハと院内の健康企業を中心に活動しています。
本記事を読むメリットは
- 紹介するストレッチは全て動画です
- 肩こりの原因と解決策が知れる
- 肩こりに効果的なストレッチが知れる
- 肩こりによる痛みが改善する
- 痛みが改善し仕事効率が上がる
- 肩こりのストレスが減少し心身ともに健康になれる
- 睡眠の質が向上する
- 体の柔軟性や筋力が向上する
この記事は、読んでくださった人の「肩こり」を予防・改善するためのものです。タイトルに『ストレッチ30選』と書きましたが、随時、効果的なストレッチは追加していきますので、Webブラウザのブックマークですぐに読める状態にしておくことをオススメさせてください。
肩こりの原因とは?
肩こりは現代病といわれており、今の時代の大きな健康問題である。
特に女性の方が肩こりに悩まされているというデータが、厚生労働省から発表されている。
肩こりの原因は姿勢や習慣など数多くあります。
ここからは、数々の肩こりの原因について詳しく解説していきます。
①肩こりと首の角度の関係性
頭はボーリングの球ほど重いと言われており、
頭が下を向けば向くほど、首への負担は大きくなります。
特に首が60°の角度でスマホや本、デスクワークをし続けた場合、
体重50kgの女性であれば約25kg(体重の半分)もの負担が首を襲い続ける。
その結果、「猫背」「ストレートネック」など日常の姿勢が悪くなり『肩こり』も悪化する
特にデスクワークの仕事は姿勢を悪くしやすい。
②デスクワークによる姿勢の悪化
デスクワークをする人の多くが、長時間同じ姿勢で作業をすることが多い。
猫背など、首が前に位置した姿勢で作業を続けると、
頭の重さが持続的に首への負担を増やし、首や肩の筋肉をこわばらせる。
特に、「肩こり筋肉」と言われる『僧帽筋(上部繊維)』と『後頭下筋群』の筋肉の緊張が上がる。
その結果、筋肉がこわばり血流も悪くなり、肩こりによる痛みが発生し始めます。
肩こりは痛みの他にも「頭痛」「眼精疲労」「疲れ・ストレス」の増悪にも繋がります。
③運動不足や筋力の低下
デスクワークが肩こりになりやすい原因は他にもある。
座って仕事をしている時間が長い人は、全身の筋肉を使う機会が少なくなりがち。
その結果、筋力や体力は低下します。
筋力や体力が低下すると、頭の重さや姿勢を保つための負担がさらに増悪し、
「肩こり筋肉」の僧帽筋や後頭下筋群などがガチガチになる。
肩や首の筋肉がガチガチになると、肩甲骨を上に引き上げる力が働き
首が短くみえたり、フェイスラインにも悪影響をきたします。
④ストレートネック・スマホ首は肩こりになりやすい?
答えは「YES」です。
原因①②③で書いたとおり、首の角度や頭の位置により首への負担は増します。
その結果、首や肩の筋肉がガチガチになり肩こりが発生する。
特に首の後ろの「肩こり筋肉」は常に縮こまり、より硬くなる。
反対に、首の前の筋肉はアゴが上がっているため伸ばされて緩んだ状態になり、筋力が弱くなってしまう。
また、最悪なのは首の骨が「変形」してしまうことである。
本来、首の骨はやや反っている状態。
しかし、アゴが前に突き出ている悪い姿勢が続くと、筋力が硬く弱くなるだけでなく骨の位置が変わっていきます。
すると「ヘルニア」「脊柱管狭窄症」など、手や腕の痺れや筋力が低下し手術が必要な状態になりかねません。
首の位置が悪くて肩こりがひどい人は、下記のストレッチを行い、今すぐ予防・改善しましょう。
⑤ストレスや精神的負荷
実はストレスの増加も姿勢を悪くして、肩こりが悪化する原因になります。
ストレスが蓄積すると、体内のストレスホルモンが増加し自律神経が乱れて、筋肉の緊張や血流の悪化を引き起こす。
筋肉だけでなく、心のリラックスも肩こりの予防には大事です。
肩こり改善ストレッチ【30選】
ここからは、肩こり解決のために必要なストレッチを紹介していきます。
どれも効果的なものを厳選しています。
中にはマッサージ方法など、より簡単に行えるものも紹介しています。
ぜひお体にあった、お好きなものを実践してください
No.1;肩甲骨引き下げストレッチ
目的:
- 猫背改善
- 肩甲骨を下げる
- 僧帽筋をゆるめる
- 胸の筋肉をゆるめる
- 肩甲骨の位置を整える
方法:
- バンザイする
- 肘をギューッと下げる
- 肘とわきをくっつけるように意識する
- 肩の上が伸びて、背中が引き締まるように行う
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.2;背中右まわし
目的:
- 猫背改善
- 背中・肩甲骨の柔軟性UP
- 胸の筋肉をゆるめる
- 肩甲骨の位置を整える
方法:
- 頭の後ろで手を組む
- 肘を開きながら胸を伸ばす
- 胸を伸ばした状態で体を右に回す
- 右の肩甲骨を背中に寄せるように意識する
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.3;背中左まわし
目的:
- 猫背改善
- 背中の柔軟性UP
- 肩甲骨の柔軟性UP
- 胸の筋肉をゆるめる
- 肩甲骨の位置を整える
方法:
- 頭の後ろで手を組む
- 肘を開きながら胸を伸ばす
- 胸を伸ばした状態で体を左に回す
- 右の肩甲骨を背中に寄せるように意識する
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.4;アゴ押し込みエクササイズ
目的:
- 猫背改善
- ストレートネック改善
- 首の後ろ側の柔軟性UP
- 首の前側の筋力UP
- 首・頭の位置を整える
方法:
- アゴの先端を指やペンで押す
- 押す方向は床と平行か、やや斜め上
- 後方に押した状態で3秒ほど止まる
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.5;胸鎖乳突筋マッサージ
目的:
- 猫背改善
- ストレートネック改善
- 首の柔軟性UP
- 首・頭の位置を整える
方法:
- 鎖骨から耳の後ろの骨にかけて付着している「胸鎖乳突筋」のマッサージ
- 肩こりの人は痛い部位の可能性が高いので、始めはゆっくり指圧する
- 呼吸は止めないで、優しく行う
No.6;鎖骨下筋マッサージ
目的:
- 猫背改善
- ストレートネック改善
- 首の柔軟性UP
- 首・頭の位置を整える
方法:
- 鎖骨の下に付着している「鎖骨下筋」のマッサージ
- 肩こりの人は痛い部位の可能性が高いので、始めはゆっくり指圧する
- 呼吸は止めないで、優しく行う
No.7;四つ這い胸まわし(右)
目的:
- 猫背改善
- 肩甲骨・胸の柔軟性UP
- 体幹の筋力UP
方法:
- 四つ這いになる
- 右手を頭の上にのせる
- 左手は顔の前におく
- 右ウデを上げて胸を広げていく
- できたら天井が見えるように行うことが目標
- ウデを下げてきたときは、ヒジとヒジをタッチする
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.8;四つ這い胸まわし(左)
目的:
- 猫背改善
- 肩甲骨・胸の柔軟性UP
- 体幹の筋力UP
方法:
- 四つ這いになる
- 左手を頭の上にのせる
- 右手は顔の前におく
- 左ウデを上げて胸を広げていく
- できたら天井が見えるように行うことが目標
- ウデを下げてきたときは、ヒジとヒジをタッチする
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.9;四つ這いおしり突き出し
目的:
- 猫背改善
- 肩甲骨・肩・背中・股関節の柔軟性UP
方法:
- 四つ這いになる
- 両手を頭より少し上に置く
- 背中を丸めないようにお尻を後ろに引いていく
- やや胸を反るように行う
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
- 腰は反りすぎないように注意
No.10;背中まるまる
目的:
- 猫背改善
- 反り腰改善
- 肩甲骨・肩・胸・背中の柔軟性UP
方法:
- 床に座る(あぐら、正座)
- 両手を頭の後ろで組む
- ヒジとヒジをくっつけるように背中を丸める
- 背中を戻すときはヒジをひらいて胸を伸ばす
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.11;右僧帽筋ストレッチ
目的:
- 肩こり筋肉の「僧帽筋」を伸ばす
- 首・肩甲骨・肩の柔軟性UP
方法:
- 座る(あぐら、正座、椅子)立ってもできます
- 頭を左に倒す
- 右手は背中の後ろに回す
- 左手は右肩を少し下げるように押す
- ゆっくり7秒✖️10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
手やウデ、肩が痺れる場合は、すぐにやめてください。神経障害が発生している可能性がありますので、医療機関の受診をオススメします。
No.12;左僧帽筋ストレッチ
目的:
- 肩こり筋肉の「僧帽筋」を伸ばす
- 首・肩甲骨・肩の柔軟性UP
方法:
- 座る(あぐら、正座、椅子)立ってもできます
- 頭を右に倒す
- 左手は背中の後ろに回す
- 右手は左肩を少し下げるように押す
- ゆっくり7秒✖️10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
手やウデ、肩が痺れる場合は、すぐにやめてください。神経障害が発生している可能性がありますので、医療機関の受診をオススメします
No.13;右ワキ伸ばし
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- 右手を上げる
- 右ヒジを伸ばしながら体を左に倒していく
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.14;左ワキ伸ばし
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- 左手を上げる
- 左ヒジを伸ばしながら体を右に倒していく
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.15;背中谷間づくり
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- 両手を背中の後ろに置く
- 両ヒジを伸ばしながら胸を貼る
- 左右の肩甲骨を真ん中によせて、背中の真ん中にシワができるように行う
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.16;ヒジタッチ
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- 両手を耳の後ろに置く
- 両ヒジがくっつくように寄せる
- 背中や首の後ろを伸ばしていく
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.17;肩ぐるぐる(後ろ回し)
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中・胸の柔軟性UP
方法:
- 両手を肩の上に置く
- ヒジを後ろに回す
- 左右の肩甲骨が寄るように意識することが大事!
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.18;肩ぐるぐる(前回し)
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中・胸の柔軟性UP
方法:
- 両手を肩の上に置く
- ヒジを前に回す
- 左右の肩甲骨が前でくっつくように行う
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
No.19;胸ひらき
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中・胸の柔軟性UP
方法:
- 右横向きに寝る
- 左手を頭の後ろにあてる
- 左胸をひらくように左ヒジを後ろに回す
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
- 左右行う
No.20;ウデひらき
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中・胸・ウデの柔軟性UP
方法:
- 右横向きに寝る
- 左胸をひらくように左ヒジを伸ばしながら後ろに回す
- 胸ひらきと比べて、ウデの前も伸びる
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
- 左右行う
No.21;ウデひらき背中寄せ
目的:
- 猫背改善
- 肩・肩甲骨・背中・胸の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 左右のヒジを90°に曲げてわき腹にくっつける
- 左右のウデを外に開きながら肩甲骨を背中に寄せる
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
- ※肩はすくまないように下げながら行う
No.22;右ウデうら伸ばし
目的:
- 肩こり・五十肩予防
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- いすに座る(立ってもできる)
- 右ウデを90°前ならえする
- 左手で右ウデを抱えるように胸に寄せる
- 体はねじらないでウデだけ伸ばす
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
- ※肩はすくまないように行う
No.23;左ウデうら伸ばし
目的:
- 肩こり・五十肩予防
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- いすに座る(立ってもできる)
- 左ウデを90°前ならえする
- 右手で左ウデを抱えるように胸に寄せる
- 体はねじらないでウデだけ伸ばす
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めないで
- ※肩はすくまないように行う
No.24;右手後ろ回し
目的:
- 肩こり・猫背の改善
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 右手を後ろに回す
- 左手は右太ももの横をおさえて、右手といっしょに体が回らないようにする
- 右の肩甲骨が背中のまん中に寄るように意識する
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めない
- ヒザの間にボールやクッションなど挟むと行いやすい
No.25;左手後ろ回し
目的:
- 肩こり・猫背の改善
- 肩・肩甲骨・背中の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 左手を後ろに回す
- 右手は左太ももの横をおさえて、左手といっしょに体が回らないようにする
- 左の肩甲骨が背中のまん中に寄るように意識する
- ゆっくり10回ほど行う
- 呼吸は止めない
- ヒザの間にボールやクッションなど挟むと行いやすい
#アナウンス
肩こりになりやすい「猫背」「ストレートネック」「スマホ首」は首・肩以外にも、股関節や骨盤のゆがみなど全身の姿勢の悪さが関与する。ここからは、下半身のゆがみやねじれを改善するストレッチを中心に紹介します。
No.26;右おしりストレッチ
目的:
- 肩こり・猫背・骨盤のゆがみ改善
- 背中・股関節の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 右足を左太ももの上に乗せる
- 右ヒザを外に倒す
- 背中はまっすぐのまま体を前に倒す
- 右のおしりが伸びるのを感じる
- 10秒×3回ほど行う
- 呼吸は止めない
No.27;左おしりストレッチ
目的:
- 肩こり・猫背・骨盤のゆがみ改善
- 背中・股関節の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 左足を右太ももの上に乗せる
- 左ヒザを外に倒す
- 背中はまっすぐのまま体を前に倒す
- 左のおしりが伸びるのを感じる
- 10秒×3回ほど行う
- 呼吸は止めない
No.28;右太もも裏ストレッチ
目的:
- 肩こり・猫背・骨盤のゆがみ改善
- 背中・股関節の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 右足前に出す
- 右ヒザを伸ばして足首を立てる
- 背中はまっすぐのまま体を前に倒す
- 右の太もも裏が伸びる
- 10秒×3回ほど行う
- 呼吸は止めない
No.29;左太もも裏ストレッチ
目的:
- 肩こり・猫背・骨盤のゆがみ改善
- 背中・股関節の柔軟性UP
方法:
- いすに座る
- 左足前に出す
- 左ヒザを伸ばして足首を立てる
- 背中はまっすぐのまま体を前に倒す
- 左の太もも裏が伸びる
- 10秒×3回ほど行う
- 呼吸は止めない
No.30;四つ這い手足伸ばし
目的:
- 肩こり・猫背・反り腰の改善
- 肩・肩甲骨・背中・股関節の柔軟性UP
方法:
- 四つ這いになる
- 右手と左足を同時に伸ばす
- 次に、伸ばしたヒジとヒザを体のまん中でタッチする
- ②と③をゆっくり10回繰り返す
- 呼吸は止めない
- 右手と左足の次は、左手と右足で行う
- ※足を後ろに伸ばしたときに、腰が反らないようお腹に力を入れて行う
本記事の監修者
理学療法士15年目
SNSでは「超かたこりくん」として活動中
北陸の総合病院で理学療法士として勤務。経験値としては、急性期病棟、回復期病棟、外来リハビリ、訪問リハビリに携わる。院外の活動では、国体選手のサポートや高校野球選手のケア・サポートにも携わる。現在は外来リハビリと、院内の健康企業の活動を盛り上げるため企画リーダーとして奮闘中。セラピストに向けた研修会の講師も行う。
X(旧Twitter)では2022年11月より理学療法士としての発信を開始。約1年3ヶ月でフォロワー数10,000を達成。
現在はInstagramやTikTokにも参入開始。
質問や交流に関しては、各SNSからでもお待ちしています。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
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